2025年にチェックすべき最新情報⑧

こんにちは!あすてるコラム編集部です。

今回も、大変ご好評をいただいている「2025年お役立ち情報」の8回目として、下記についてご紹介いたします。

記事のメインは、「高校生が就きたい職業ランキング」についてです。訪問看護ステーションだけでなく、すべての介護事業所の関係者が考えさせられる内容となっております。

そしてもう一つは、このたび居宅サービス計画書の様式が変更になるというお話です。

ぜひ最後までご覧くださいませ。

高校生が就きたい職業ランキング「看護師」などの医療職が上位に

リクルート社が展開する「スタディサプリ進路」というサイトに、興味深いニュースが紹介されていました。「高校生が就きたい職業ランキング」です。

2024年のデータですが、高校生1752人に「将来なりたい職業があるかどうか」を尋ねたところ、55%が「ある」と回答したとのこと。さらに「ある」と回答した919人に希望する職業を聞いたところ、「教師」(10%)、「医師・歯科医師・獣医」(10%)、 「看護師」(8%)、「公務員」(7%)、「エンジニア・プログラマー・IT関連」(6%)がランクインしたそうです。

看護師は3位、医師等が2位、薬剤師が7位と、医療職が上位に入っていました。看護師は女子部門では堂々の1位でした。

20位まで見てみると、「理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・リハビリ」が12位、「放射線技師・臨床検査技師」が15位に入っていました。ちなみに「医療事務・医療関連」が19位にランクインしていました。

医療系の職業が多く支持される中、特に看護師は根強い人気で、訪問看護ステーションを運営される皆様にとっては大変うれしいことですね。

しかし残念なことに、「介護士」「ヘルパー」などは入っていません。

今回の調査で志望理由を聞いたところ、「安定しているから」「誰かのために貢献できる仕事だから」という理由があがっています。

そういう意味では、少子高齢化が進む中で、介護職は安定した職業といえますし、「人の役に立てる」という意味でもまさにうってつけのはずです。

それなのに、介護職は高校生に選ばれにくい職業になっているようなのです。

選ばれにくい職業とされるのが「給料が他業種に比べ低い」「大変だ」などのネガティブな理由が主であることは、ほぼ間違いないでしょう。

訪問看護ステーションを運営される法人の中には、訪問介護や通所介護などの介護サービスを運営されている会社も多いと思いますが、人手不足は本当に深刻です。「看護師やリハビリ職が人気だからそれでよい」という話にはなりません。

しかし、明るい材料もあります。

「保護者が子どもに就いてほしい職業」というランキングもあり、10位に「社会福祉士・介護福祉士・福祉関連」がランクインしていたのです。

子どもを育てる保護者の立場では、医療職や介護職はキャリアが中断しても再開しやすく、就業にあまり苦労せず長く働けることを重視しているようです。

介護職の魅力を多くの方に知っていただくことは、訪問看護ステーションとて他人事ではなく、この業界にいる私たちに課せられた使命といっても過言ではありません。そして、介護職の待遇を改善するための社会保障設計を、いち早く行うことが国の使命であると考えます。

出典

大学・短期大学・専門学校の進学情報サイト「スタディサプリ進路(リクルート社)#高校生なう」2024.3.19 進学トレンドより
https://shingakunet.com/journal/column/20200331000001

介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について

厚生労働省は、令和7年3月6日に公開した「介護保険最新情報Vol.1362」において、居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行うことができるようにする観点から、居宅サービス計画書の様式に追加することについてQ&Aを示しました。

TAIS(タイス)コードは、介護保険の対象となる福祉用具の情報を管理するコードです。福祉用具の貸与サービスや介護給付費の請求に利用されます。国内の福祉用具製造事業者又は輸入事業者から、「企業」及び「福祉用具」情報を収集し、公益財団法人テクノエイド協会のホームページから情報発信するシステムです。

利用者や介護者の状態に即した適切な福祉用具を選定するためには、利用される方の身体状況や使用環境などの情報に加え、使用する用具の「仕様」や「機能」、「性能」などに関する情報が必要です。TAISは、全国に散在する福祉用具に関する情報を収集・分類、体系化し、情報提供することによって、福祉用具の適切な選定及び利用の推進に寄与するものです。

TAISコードは、5桁の企業コードと6桁の福祉用具コードを「-(ハイフン)」で結んだ11桁の数字で、福祉用具情報システム(TAIS)上の管理コード・福祉用具の識別コード福祉用具の品目、仕様、構造、性能などの情報が登録されています。

TAISコードの活用シーンとしては、福祉用具貸与事業所から提供されるパンフレットや福祉用具に記載されていること、公益財団法人テクノエイド協会のホームページでフリーワード検索機能を使用して確認できること、検索画面でTAISコードを入力すると、該当する製品の詳細情報を見ることができること、企業コードのみを入力して、当該企業の製品を一度にすべて調べることができることなど、様々あるといっています。

居宅サービス計画書の様式について、厚生労働省はQ&Aの内容として、

Q 居宅サービス計画書の様式に「用具名称(機種名)」及び「TAIS コード・届出コード」の項目が追加されたが、これらの項目について、記載は必須とされるのか。 
A データ連携を行わない場合は、当面の間、当該項目を空白として差し支えない

を示しました。

このTAISという仕組みは、ケアプランデータ連携システムに連動するもののようです。

ケアプランデータ連携システムは利用率が非常に低く、厚生労働省もかなり焦っているようです。せっかく構築したシステムの利用を促進するために、このような施策を講じているようにも思えてしまいます。

国が示した基準になりますので従うことになりますが、居宅介護支援事業所や福祉用具貸与事業所の事務負担がいたずらに増えることがないよう、国も配慮していただきたいものです。

出典

厚生労働省老健局 介護保険最新情報Vol.1362
https://www.mhlw.go.jp/content/001434375.pdf

公益財団法人テクノエイド協会HP 
https://www.techno-aids.or.jp/ServiceWelfareGoodsList.php

以上、今回は2点にわたってご紹介いたしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

あすてるコラムでは、今後も皆さまに有益な情報をお届けいたしますので。どうぞご期待いただけますと幸いです。

次回の投稿もどうぞお楽しみに!